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医療保育の理念

1.医療保育の定義
日本医療保育学会では,医療保育を以下のように定義している。
医療を要する子どもとその家族を対象として、子どもを医療の主体として捉え、専門的 な保育支援を通して、本人と家族のQOLの向上を目指すことを目的とする。
ここで保育支援とは、医療を要する子どもと家族に対して行われる保育士による保育(養護と教育)と支援のすべてを指す。
また、医療を要する子どもが保育を受ける医療保育の場として、病院・診療所、病児保育室、障害児施設を念頭に置いている。
病院・診療所の保育は、子どもの置かれている状況の違いなどから、病棟と外来に区分できる。
つまり,医療保育の場を、病棟、外来、病児保育室、障害児施設の4つに区分する。
病棟、外来、病児保育室では、子どもたちは医療を要するだけでなく「いつもと違う場」に置かれることから、独自の支援課題が生ずる。
一方、障害児施設は、利用する子どもにとっては医療を要する場合であっても「いつもの生活の場」であるという違いがある。
医療を要する子どもは、保育所、幼稚園、学校などで生活を送っている。
こうしたケースに対応する保育を医療保育に含めることもできるが、当面は病院・診療所、病児保育室、障害児施設における専門的な保育に限定した。
これら4つの場に働く保育士の取り組みによって、保育所、幼稚園、学校など子どもの日常的な生活の場におけるQOLを向上させるという流れを大切にしたい。

2.小児医療と医療保育
小児医療の急速な進歩によって、幼い子どものかけがえのない命の多くを救うことができるようになり、さらに、よりよく治すための努力が続けられている。
一方で、さまざまな難病や障害を抱える子ども、家族や学校などの社会関係の影響を無視できない病気の子どもも増えている。
近年では、軽度発達障害の子どもにも目が向けられるようになってきた。
こうした子どもとその家族の支援のニーズは多様かつ複合的であり、小児医療は、保健、福祉、教育、労働など、さまざまな分野の専門家と協力して問題解決にあたることが求められている。
医療保育は小児医療の中から生まれてきた保育の新しい分野という側面がある。
病院・診療所に保育士を導入する制度的根拠がない中で、先覚的に保育士導入が行われてきた。
病棟保育士については1994年度に全国の123施設で導入していた(帆足英一:1995)。
 それから11年後の2005年度の調査では、小児科を標榜する全国の医療施設の約10%、300施設余りに病棟保育士が配置されていた(長嶋正實:2006)。
2つの調査の回収率の差が大きいため単純比較はできないが、この10年余りで保育士の新規導入が進んできたと思われる。
対象病棟が限られるものの、関係者の努力によって、2002年度から小児入院医療管理料に保育士加算が導入されたことが追い風となったといえよう。
こうした病棟への保育士導入の背景には、入院している子どもに、適切な医学的管理のもとに、遊びをはじめとする成長発達に不可欠な経験を改善することにつながるという認識と、関係者のたゆみない努力があったことを忘れないようにしたい。

3.保育支援の対象としての家族
保育支援の対象には、医療を要する子どもだけでなく、その家族を含めて考える。
医療を要する子どもの医療に関する意思決定には保護者の責任が大きい。
さらに、子どもの精神的な支えとして、家族が果たす役割は大きい。
そのため、子どもの治療中(場合によって治療後も)、家族には経済面、身体面、心理面、そして家族構成員それぞれの社会関係面に、大きな負担が生じがちである。
これらの負担にうまく対処することで家族の絆が深まる場合もあるが、失敗すれば家族関係の崩壊をもたらすこともある。
子どもの病気が治ったとしても、家族が大きな困難を抱え、子育てに支障が生じたとしたら、医療の目的が十分に果たせたとはいえない。
医療保育に関わる保育士には、保護者と兄妹姉妹を支え、ひいては家族の絆を強めることが期待されている。

4.保育支援の目的と実践原理
保育支援の目標は、医療を要する子どもと家族のQOLを向上させることである。
Lifeにはさまざまな意味を込めることができるため、QOL概念については共通理解を得るまで至っていないといわれる。
しかし以下のような理由から、この概念を用いることが一般化してきた。

1)医療の目標を身体症状の改善だけでなく、心理状態や社会関係など、総合的に捉えようとすること。
2)本人の満足度など主観的な側面を重視すること。
3)病気であることをプラスに転化するきっかけにしようとすること(中川 薫:1995)。

保育士も医療チームの一員として、子どもと家族の「良い状態」を創り出し、充実度(満足度)を高めることを目指さなければならない。
QOL重視の立場は、子どもが医療の主体となることができるよう、子どもと家族、医療従事者が協働することを求める。
子どもは成長発達の途上にあり、自分の置かれた状況を理解し、意思決定する力を育てていく教育的なアプローチが必要となる。
また、保護者が子どもに関わる専門職として把握した情報も重要となる。
保育士が子どもの気持ちを代弁する場面も少なくないと思われる。
以上の点を実践上の重要な視点として押さえておきたい。
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